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About
ArcTec Berlin|ブランド概要

■ 基本情報
ブランド名:ArcTec Berlin(アークテック・ベルリン)
設立年:2025年
創業者:Klaus Heinz(クラウス・ハインツ)
本拠地:ドイツ・ベルリン
主な製品:平面磁界型ヘッドホン,平面磁界型スピーカー
対象ユーザー:ハイエンドヘッドホン愛好家、スタジオ・リスニング両用を求めるユーザー
■ ブランドの歴史と背景
ArcTec Berlin は、ドイツ・ベルリンを拠点とするハイエンドヘッドホンブランドです。その核心にあるのは、創業者Klaus Heinz(クラウス・ハインツ)という一人のオーディオ開発者の、数十年にわたる探求の歴史です。
Heinz氏は物理学者であり、1970年代のベルリンに端を発するオーディオキャリアの中で、Arcus、A.R.E.S.、ADAM Audio、HEDD Audioと複数のブランドの設立・運営に携わってきた業界の重鎮です。なかでも、スピーカー分野における実績は特筆すべきもので、AMT(Air Motion Transformer)型ドライバーの研究・開発に長年取り組んできました。ドイツ専門誌STEREOは彼を「アイデアに満ちた飽くなき開拓者」と称し、「引退ではなく、新たな挑戦」と評しています。
そのHeinz氏が満を持して立ち上げたのがArcTec Berlinです。長年スピーカーの世界で磨き抜いてきた音響設計の思想を、ヘッドホンという新たな領域へと持ち込み、「スタジオモニターの中立性と、最も要求の厳しいハイエンドユーザーの求める音楽性・情感を両立させる」という明確なビジョンのもと、フラッグシップモデル「AB 92 SC」を世に送り出しました。
ArcTec GmbHは現在100%自己資本による運営であり、ベルリンの工房で組み立て・測定・出荷まで一貫して行われています。「市場を本当に豊かにできると信じる限り、作り続ける」というHeinz氏の言葉が、このブランドの姿勢を端的に表しています。
■ 設計思想と技術的特徴
設計思想
ArcTec Berlinの設計哲学は、「音楽的な過剰演出を排し、長時間のリスニングに耐える自然なサウンド」の追求にあります。創業者Heinz氏がスピーカー設計の世界で半世紀近く向き合ってきた問い —いかに忠実に、いかに自然に音楽を再現するか— を、そのままヘッドホンという媒体に持ち込んだのがArcTec Berlinです。「スタジオモニターの中立性と、ハイエンドユーザーの求める音楽性・情感の両立」という目標は、派手さや話題性ではなく、設計者の長年の経験と物理的根拠に基づいて設定されたものです。
技術へのアプローチ
ArcTec Berlinは、素材と物理設計から逆算してトランスデューサーを作るブランドです。導体材料の選定ひとつをとっても、導電率と比重のバランスを周期表から検証した上で最適解を導き出すという姿勢を貫いており、その結論として純銀の導体トレースを1マイクロメートル台という極薄の振動板に載せるという、きわめて難度の高い製法を採用しています。また筐体にはプラスチックを一切使用せず、アルミ削り出しと適切な表面処理による長期耐久性を重視。修理・部品交換を前提とした構造とあわせ、「工業製品としての寿命を前提にした設計」というものづくりの哲学が製品全体に貫かれています。
将来的にはより手の届きやすい価格帯のモデル展開も視野に入れており、ヘッドホンにとどまらずスピーカーも含めたトランスデューサー専業のハイエンドブランドとしての発展を目指しています。
■ 海外での評価
ドイツの権威ある専門誌「STEREO」(2026年2月号)は、AB 92をメイン特集として取り上げ、100点満点中92点というサウンドスコアを付与しました。レビュアーのMichael Lang氏は、「ヘッドホンの再発明ではないが、印象的なステートメントだ」と総括しています。試聴では、音場の広がりと定位の精度、あ らゆる音楽ジャンルに対応するダイナミクスの豊かさが高く評価されました。装着性についても、非対称形状のイヤーパッドが長時間の使用でも熱がこもりにくく、眼鏡着用者にも快適と評されています。今後のモデル展開としてHeinz氏は、より手の届きやすい価格帯への展開も視野に入れており、ArcTec Berlinがヘッドホン・スピーカーを軸としたハイエンドオーディオブランドとして本格的に歩み始めたことを内外に示しています。

